賃貸の「元付け」「客付け」とは?知らないと損する業界の仕組み

客付け?元付け?賃貸

不動産会社の人たちが使う専門用語なので、一般の方は耳慣れしない言葉だと思います。「元付け(もとづけ)」「客付け(きゃくづけ)」を知っているだけで、物件の探し方がガラリと変わります。

元付け業者とは?

元付けとは、物件のオーナーである大家さんが、入居者探しを依頼した不動産会社のことをいいます。

元付け業者のイメージ図
筆者
筆者

つまり、大家さんと直接取引している不動産会社のことを「元付け」と呼ぶんです。

大家さんと顔見知りの不動産会社になるわけね!

客付け業者とは?

客付けとは、物件を探している相談を受けたら、不動産業者だけが閲覧できる全国の物件データベース(レインズと呼ぶ)から、物件を検索して紹介するだけの不動産会社のことを呼びます。

客付け業者のイメージ図
筆者
筆者

FAXで図面を受け取ったり、「まだ空室か確認してみますね」と言ってどこかに電話をかけている場面を見たことはありませんか?

見たことあるわ!どこに電話してるのかなーって思ってました。

筆者
筆者

実は、「元付け」の不動産会社に連絡しているんです。元付けに連絡して、まだ空室なのか、鍵はどこにあるのかを確認しているわけです。

へ~。「元付け」は、入居希望者を自分で探せないの?

筆者
筆者

ポイントはそこなんです!実は「元付け」も入居希望者を探しているんです。しかし、大家さんのためにも早く見つけたいという気持ちから、他の業者(客付け)からの紹介も受け入れているというのが実態です。

どっちの業者に物件探しを相談するのが良いのかしら?

筆者
筆者

基本的に、物件探しは「元付け」に相談すると良いでしょう。理由を説明していきましょう。

賃貸業界の仕組み

まとめると、賃貸業界の仕組みは下記のようになります。

  1. 大家さんが入居者探しを、「元付け」に依頼します。
  2. 「元付け」は業界専用のデータベースに物件を登録します。
  3. 一方、あなたは物件探しを「客付け」に相談します。
  4. 「客付け」はデータベースから条件に合う物件を検索します。
  5. あなたに物件を紹介して、内見につなげます。
賃貸業界の仕組み

賃貸物件のお金の流れ

次に、物件が決まった場合のお金の流れを見てみましょう。大家さんには「礼金」「家賃」が支払われます。「敷金」「管理費」は管理会社に支払いますが、通常は元付け業者が管理会社を兼務するケースが多いのです。

賃貸業界のお金の流れ

客付け業者は、検索して紹介しただけで仲介手数料を得ている!!

筆者
筆者

まあ、彼らのビジネスモデルなのしょうがないですが、仲介手数料は家賃1か月分が相場ですので、家賃10万円なら手数料も10万円になります。高額ですよね。

物件を管理していないのに高すぎるわ。値引きできないかしら?

筆者
筆者

実は客付けでなく、元付け業者に相談していると仲介手数料を半額にしたり、礼金を値引きケースも多いのです。

え?!礼金って大家さんに払うお金でしょ?なんで値引きできるの?

筆者
筆者

大家さんは、元付け業者に「広告費用」を支払うケースがあるのですが、入居者から得た「礼金」を「広告費用」に充てているんです。

元付け業者の収入源ってわけね。

筆者
筆者

ですが、元付け業者が「仲介手数料」を得られれば、「広告費用」は無くてもいいよ、となるわけです。

なるほどー!収入源が2つになるから、どちらか値引いても赤字にならないということね!

筆者
筆者

まあ、たまに仲介手数料と広告費用の両方を得ようと必死な不動産会社もいますがね・・・。

「元付け」「客付け」の見分け方

街中の不動産会社が、「元付け」なのか「客付け」なのか完全に見分ける方法はありません。正確には、物件単位で「元付け」か「客付け」かが決まります。

ええ~!見分けられないなら意味ないよ!

筆者
筆者

完璧に見分けられませんが、なんとなくなら見分けられます

え?どうやって??

筆者
筆者

「元付け」は、大家さんから依頼を受け、管理もしているので、大抵は物件から近い距離に位置するケースがほとんどです。

地元の不動産会社ってこと??

筆者
筆者

そうですね。探したい物件がある駅やエリアの近くの不動産会社に相談するのが1番です。逆に、「新宿で小田急線沿線すべての物件が探せます!」のように遠方の物件が探せる場合は「客付け」になるケースがほとんどです。

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