リフォーム費用を住宅ローンと一体型で借りるには?

住宅ローン

一般的な住宅ローンは、家の購入代金にしか充てられません。リフォーム代金については、別のリフォームローンという商品があります。しかし、この2つを1つにした住宅ローン<リフォーム一体型>もあります。それぞれの違いや、どこで借りれるのかについて解説します。

住宅ローンとリフォームローンの違いは?

住宅ローンとリフォームローンの大きな違いは、無担保かどうかという点です。住宅ローンと比較すると、無担保であるリフォームローンの借入可能額上限を1,500万円としている銀行が多いのです。そして、リフォーム費用を一体化するメリットになるのが金利です。リフォームローン単体では金利が高めになる傾向があり、できることなら住宅ローンとまとめて借りたい所です。

商品住宅ローンリフォームローン
担保必要不要
抵当権設定費用必要不要
借入上限8,000万円が多い1,500万円が多い
金利0.4~1.7%ぐらい1.3% ~ 4.0%ぐらい
金利タイプ変動、固定、一部固定などある変動型が多い
借入期間最大35年が多い最大15年が多い

リフォーム資金一体型の住宅ローンとは?

住宅ローンとリフォームローンの2つを併用する場合は、当初の返済額が増加するため負担は増します。

住宅ローン+リフォームローンの組み合わせイメージ

しかし、リフォーム資金一体型の住宅ローンでは、リフォーム費用と住宅購入資金をまとめて住宅ローンとして借入できるため、返済額が一定になります。

住宅ローン<リフォーム資金一体型>のイメージ
筆者
筆者

中古住宅を購入してリフォームする場合は、「リフォーム費用一体型住宅ローン」の利用が可能になります。

一体型の住宅ローンの融資タイミング

住宅ローンは、請求書が発行されるタイミングで融資が実行されます。最初の請求のタイミングは物件の引き渡し時ですので、そこで物件購入資金が融資されます。その後、リフォーム工事が始まり、工事完了時に請求がある場合は、そのタイミングでリフォーム資金の融資が実行されます。

ただ、リフォーム業者は小さな会社も多いため、最初に着手金(全工事費用の30%程度)を請求されるケースがほとんどです。その場合には、つなぎ融資という形で、融資回数を複数にすることも可能ですので、ご自身の金融機関にて確認してみましょう。

一体型の住宅ローンはどこで借入可能?

ARUHI -【フラット35】リノベ

【フラット35】リノベは、購入する中古住宅にリノベーション(性能が向上するリフォーム)を行う場合や、リノベーション済みの中古住宅を購入する場合に、【フラット35】の金利を一定期間引き下げる制度です。

りそな銀行 – りそな住宅ローン<リフォーム資金セット型>

  • ローンが1つにまとまることで、リフォーム資金も住宅ローンと同じ金利で借入れできます。
  • 中古住宅購入とリフォーム資金の支払時期が異なる場合でも、分割実行で対応できます。

みずほ銀行 – <みずほ>住宅ローン 中古・リフォーム一体型

  • リフォーム資金も含めて一本の住宅ローンでお借入れ可能です。
  • リフォーム分も住宅ローンと同じ金利を適用します。
  • 中古住宅の築年数に関わらず、最長35年でお申し込みが可能です。
  • 支払い時期が異なる場合、分割実行で対応いたします。
  • リフォーム内容によっては、リフォーム部分の価値を加味して審査を行います。

新生銀行 – 住宅ローン リノベーション(リフォーム)資金

一般的なリノベーション(リフォーム)用のローンは返済期間が短く、金利も高めのものが多いですが、新生銀行なら返済期間、金利は住宅ローンと同じです。

イオン銀行 – 住宅ローンリフォーム活用プラン

  • リフォームのさまざまなニーズに対応
  • 魅力的な住宅ローンの金利が適用されます!
  • ご返済のお借入れ期間は最長35年までOKです。

金利が高い場合の裏技

リフォーム資金一体型の住宅ローンの場合、ネット銀行の金利と比較すると金利が高めの設定になっています。また、ネット専用住宅ローンの場合、私の知る限りリフォーム資金一体型というものはありません。そのような場合、「一旦、リフォーム資金一体型の住宅ローンで契約して、リフォーム分の金額だけ返済したら住宅ローンの借り換えする」という方法があります。

例えば、物件価格3,000万円+リフォーム資金500万円で住宅ローンを契約したら、できるだけ早めに500万円分だけ返済して、残債を3,000万円前後にします。その後、ネット専用住宅ローンで借り換えの審査をしてみると良いでしょう。ただし、以下の点に注意してください。

  • 金利差が0.5%程度ないと、借り換え手数料が上回る可能性もある
  • 最初に住宅ローン契約では、融資手数料は金利上乗せタイプにしておく(借り換え時にちゃんと払う)
この記事を書いた人

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー

2007年から不動産業界や金融業界で働いてきました。その知識をもとに、世の中の人に業界の裏事情も公開していきたいと思います。

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