2022年以降の住宅ローン金利予想は?金利は上がる?

住宅ローン

住宅ローンで変動金利を借りた場合、今後の金利上昇リスクが気になるところです。過去の金利推移や2022年以降の金利について予想したいと思います。

過去の金利推移

過去の金利推移
出典元:https://www.flat35.com/loan/atoz/06.html

変動金利は、バブル崩壊後の1996年から2021年までの25年間、ほぼ横ばいで推移しているのが分かるかと思います。ただし、これは基準金利になります。

基準金利??なにそれ??

筆者
筆者

基準金利というのは、定価みたいなものです。家電も定価から値引きされて店頭に並びますよね!

そうゆうことね!じゃあ、基準金利から人それぞれ優遇されて金利が下がるってことね!

筆者
筆者

そうです!広告で見かける金利は、最も優遇された場合の金利を載せてるんです!

上のグラフの金利2.475%って、優遇前の金利なのね。じゃあ、この間見かけた「変動金利0.375%」って見かけたけど、最も優遇された場合ってことなのね・・・。

適用金利 = 基準金利 - 優遇金利

ゼロ金利政策によってさらに金利がさがったように見えていますが、実は基準金利はほとんど変化ありません。ネット銀行を中心に優遇金利が上がったことで、適用金利が低く表示され、市場の金利が下がって見えているだけなのです。

バブル期の基準金利は8~9%

バブル期の平均年収は、今よりも高く、タクシー通勤する人も居たのです。私は、当時小学生でしたが、親(当時30代)の賞与が200万円を超えていたのを覚えています。そんなバブル期の基準金利が8~9%(適用金利は4%前後と推定なのです。つまり同じように金利が上昇する場合は、景気も相当良くなっていなければバランスが取れません

金利は何故上がる?

金利は、好景気になれば上がり、不景気になれば下がります。しかし、そのタイミングは微妙にずれが生じます。景気拡大の初期は株価は上がりますが、金利は下がります(下図の左端)。安定して景気が安定してくる中期になってようやく金利が上昇し始めるのです。

景気と金利

これは、景気が良くなると収入が増加し、お金を使う人が増えます。これより企業の収益も増えて、設備投資をするようになります。すると銀行から積極的にお金を借りる企業が増えて、お金の需要が高まるため、金利は上昇していきます。

また、景気拡大の過熱期には、物価上昇(インフレ)が進み、お金よりも物に対して資産価値を見いだし始めるため、ますます購買意欲が高まると考えられ、金利が上がると考えられます。

金利と株価の因果関係

金利と株価の上下のタイミングがずれています。これは、金利が下がると企業はお金を借りて積極的に事業拡大などの投資ができるようになり、増収増益となるため景気が良くなり株価があがるのですが、そこに至るまでには時間を要するためです。

逆に金利が上がりすぎると、企業はお金を借りにくくなり、事業を拡大できなくなります。次第に減収減益となり、景気が悪化し、株価も下がてしまいます。

つまり景気を維持する、もしくは景気を回復するには金利を下げるしかありません

2022年以降の金利予想

ここまで読んでもらえてた人は分かると思うのですが、景気がよくなり、人々の所得が増えて購買行動が促進されなければ金利は上昇しません。見せかけの株価上昇だけでは、金利は上がらないのです。下図のように株価だけ上昇するのは景気後退期の後期と見ることもできます。

現在は景気後退期の後期にあたる

コロナ完全収束まで

コロナで各企業にも明暗が分かれました。旅行業界、飲食業界、結婚業界など多大なダメージをうけてい一方で、医療系のIT業界や、ゲーム業界など業績を躍進させた企業もあります。筆者は、コロナ収束までには、最低でもあと1~2年は必要だと考えます。旅行業界や飲食業界が完全復活するまでに最低でもそのぐらいの時間は要します。

景気拡大期に突入できるかが分かれ道

仮に、今が景気後退期の後期だとして、3年後に景気拡大期の初期に突入したとしましょう。初期から中期に移るには最低でも3年は必要です(企業が投資して事業で結果を出すまで)。つまり、最低でもあと5~6年(2027年頃まで)は低金利が続くと考えています。もちろん、これは順当に行った場合の話です。景気拡大期に突入できず、ずるずると不景気を引きずっている状態が過去25年も続いていることを忘れずに。

この記事を書いた人

宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー

2007年から不動産業界や金融業界で働いてきました。その知識をもとに、世の中の人に業界の裏事情も公開していきたいと思います。

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